この度、アンダーウッディサウルスミリィをお迎えしました。
実際に飼育を開始して思ったのが、ミリィに関する情報がネット上でも少ないことです。
ネットで検索しても「レオパと似た飼育方法」とまとめられていることが多いです。
実際、「レオパと似た飼育方法」で飼育できるのですが、レオパを飼育したことがない人にとってはそもそもわからないでしょうし、また微妙な違いなどもありますので、当記事で紹介をしたいと思います。
これからアンダーウッディサウルスミリィを飼育する方の参考なると思います。
アンダーウッディサウルミリィ(ミリー)とは?
YouTubeでも紹介しています
YouTubeでも動画で紹介していますので、ぜひわかりやすい映像でごらんください。
アンダーウッディサウルスミリィはこんな爬虫類

アンダーウッディサウルスミリィの和名は「ナキツギオヤモリ」といい、 カワリオヤモリ科の生き物です。
「アンダーウッディサウルス」という恐竜みたいな名前とは違い、実際はとても小さく、可愛らしい見た目をしています。

特徴はなんといっても、うるうるの目です!
アンダーウッディサウルスミリィは、顔の比率的にも零れ落ちそうな黒い眼をしています。
ちなみに、瞬きはしません。
また、しっぽはレオパのようにプリプリではなく、平べったい形をしています。
アンダーウッディサウルスミリィの生息地はオーストラリアの南部。
よく比較されるレオパードゲッコーはパキスタンやアフガニスタンなどの中東が元々の生息地なので、生きている場所は全く違います。
とはいえ、どちらも温度帯が高い乾燥地帯で、夜行性の地表性であるため、普段は岩場の物陰で暮らしている、という点でも似ています。
レオパードゲッコー(ヒョウモントカゲモドキ)との違い

初心者向け爬虫類の代表格とされるレオパードゲッコーとは違い、アンダーウッディサウルスミリィは中級者向けといわれます。(初心者さんが飼ってはいけないという意味ではありませんが、ちょっと難しい部分があります。)
その理由は、
- レオパ以上に怖がり(ハンドリングにあまり適さないので、いろんな写真撮ったりスキンシップしたい人はがっかりするかも)
- 人の手から食べない可能性があるので、昆虫等をあげることが多い。(昆虫NGの初心者さんには厳しいかも)
- 身体が小さい(餌に小さい昆虫を選ぶのでキープが大変だし与えにくい)
という点にあります。
そういった飼育の難しさも踏まえ、レオパと比較しながら違いを紹介したいと思います。
レオパとの飼育環境の違い

飼育環境の温度帯は、26~30度と、レオパと同じくらいです。
実際の細かい数字が23~27度と紹介されていたりして迷うかもしれませんが、ケージ内にクールスポットとホットスポットを用意し、20度台後半くらいを目安にしていれば問題ないと思います。
幼体なら、30度付近を目安に、暖かい場所をつくってあげましょう。
レオパとの違いはケージの湿らせ具合です。
湿度に関しては、ケージ全体の湿度が40%前後と、レオパと似たくらいです。(レオパの場合はシェルター内などで、もっと湿った場所もつくります)
レオパだとケージの湿度は40~60%前後くらい(シェルターはもっと湿らせます)なので、レオパよりちょっと乾燥気味といった感じで、ケージ内の湿らせ具合がレオパとはちょっと異なります。
とはいえ、乾燥させすぎると脱皮不全を起こしてしまう可能性もあるのが難しい所です。
レオパとミリィは、飼育環境はほぼ似ていますが、ミリィはレオパほどしっとりした空間をそこまで必要としないようです。
あえて床材を湿らすほど霧吹きをする必要はないと、購入した爬虫類ショップの店員さんに教えていただきました。
なので、水を入れてしっとりさせる陶器製のシェルターを使用しても水を入れる必要はないと思います。
壁や壁から滴った水を吸い込んだキッチンペーパーに染み込んだ水をぺろぺろする姿をよく見るのでわたしは床材には霧吹きせず、ケージの壁などに霧吹きをしてあげています。
わたしは壁の霧吹きと、水入れの設置で湿度を維持しています。
レオパ同様、湿度計を設置して管理してあげています。

レオパとの性格の違い

先ほども述べましたが、ミリィはとても人を怖がります。(最初の内は特に。)
レオパも特に最初は人がいると籠ったりしますが、ミリィはさらに人を恐れると思っていただいていいと思います。
食べなかった虫の回収や、シェルター内の清掃をするためにがさごそすると、四肢を伸ばしてじっとこっちを見て警戒します。
ほとんどシェルターの中に籠って出てきませんし、餌をちらつかせても出てこないことが多いです。
この点で、給餌がとても難しいです。
脱皮
レオパは脱皮した皮を自分で食べますが、アンダーウッディサウルスミリィは脱いだままで食べたりはしません。
このため、籠っていてもある日シェルターの中に皮が散らばっていて脱皮に気付くこともあると思います。
モルフ
レオパは色・模様と様々な種類(モルフ)がありますが、ミリィは基本的にノーマルかハイポとなるようです。
なので、色味でいえば、濃い茶色か、ちょっと白っぽい茶色といったところです。
アンダーウッディサウルスミリィの餌

さて、アンダーウッディサウルスミリィの給餌が難しいと先ほどいいましたが、難しさの理由は、
- 身体が小さいこと
- 人を怖がること
にあります。
レオパでピンセットで人工フードを給餌している人だと、余計に難しく感じると思います。
私自身の飼育しているのが1匹なので必ずしもではありませんが、うちのミリィの場合で言えば人工フードは今のところたべていません。
基本的には、生きた昆虫をケージに離すか、お皿に置き餌にするか、になるかと思います。
しかし、特に最初はシェルターに籠るミリィ。
餌を食べに出てこない場合は、コオロギの後ろ足を取ってジャンプできない状態にしてから上手いことシェルターの中に侵入させ、かぶりつくときの「ザッ」という音が聞こえたら食べた、聞こえなかったら食べなかった、という判断の仕方をしたりします。
これはわたしの方法なので、他に適した方法があればぜひ取り入れてださい。
もちろん、外に食べに出てくるに越したことはありません。
また、わたしはレオパにも使っている透明の手作りシェルターを使用しているので、上から食べた様子をみることができます。

あくまで参考にですが、わたしが最初のうちに試して食べた餌と食べなかった餌を紹介します。
うちのミリィ(全長6㎝時点)が食べたのは、脱皮したてのミルワームSサイズです。
脱皮したてのミルワームは白く、そして皮もそこまで固くないので、爬虫類たちも好んで食べてくれます。

脱皮したての白いミルワームは、半日ほどで普通の茶色くて硬いミルワームになってしまうので常備は難しいと思うかもしれませんが、購入したてのミルワームはだいたい小さい状態なので、1ケース200匹のものを購入して生餌用に飼育していれば、ほぼ毎日誰かが脱皮しています。
うちのミリィに関して言えば、コオロギのSサイズ、デュビアのSサイズ、ミルワーム(脱皮したてではないもの)は食いつきが悪かった、あるいは食べませんでした。
お店ではコオロギを食べていたそうですし、通常の食事としても挙げられる昆虫なので、個体の嗜好だと思います。
コオロギを怖がるようなら、後ろ足をもいだり、触角を外してあげたりして試してみてください。
ただ、Sサイズコオロギはとても小さいので、そういう作業をするのが結構難しいです。
また、足をもぐことで、跳ねたりすることを抑制できるので、ミリィが捕食しやすくなります。
もちろんタイミングや環境への慣れもあるとは思いますが、ミリィには、身体の大きさに合わせて、できるだけ小さいサイズのものを与え、食いつきが悪い場合は、それぞれの昆虫の脱皮したてのものを試してみてください。
また、置き餌は興味は持ちましたが、食べてはくれませんでした。
とはいえ、置き餌で食べてる動画もSNSで見たことがあるので、どういう状態の何を食べるかは個体によります。
脱皮したてのもののほうが食いつきがいいというのは、レオパにも当てはまりますので、食いつきが悪い子には、脱皮したてのものを与えてみてください。
爬虫類初心者には難しい?アンダーウッディサウルスミリィの飼育【体験談】
このようにアンダーウッディサウルスミリィは飼育にちょっと手がかかるうえ、めちゃくちゃ可愛がりたい見た目をしているのに、実際にはレオパのような可愛がり方はできなかったりします。
最初の爬虫類として選ぶならやはりレオパがおすすめですが、飼育に自信が出て来て、やっぱりミリィを飼いたいなぁという方は、ぜひ飼育をしてみてください。


