今回は、 レオパードゲッコーやニシアフリカトカゲモドキ、アンダーウッディサウルスミリィなど、地表性ヤモリを飼育するうえで使用する床材について紹介をしたいと思います。
床材に関しては、 一長一短ありますのでこれがベストだというものはないと思います。
なのでそれぞれの個体のクセや健康状態、成長度合い また飼育者さんの飼育方針やメンテナンスのしやすさなど、複数の要素を総合的に考慮して選ぶのがいいかと思います。
今回は、私が実際に使用してみたものを中心に、使用した時の感想など踏まえ、床材を紹介していきたいと思います。
あくまで一飼育者としての実際に使ってみた感想や考察となりますのでご了承のうえごらんください。
また、今回の動画で床材を全て網羅できているわけではないので、今回ご紹介するのは飼育上使用されている床材の一部となります。
今後も生体に合わせていろんな床材を使用していきたいとおもいますので、その際は当ページを更新していくか、改めて記事をUPしていきます。
地表性ヤモリの床材比較!レオパードゲッコー、ニシアフリカトカゲモドキ、アンダーウッディサウルスミリィなどの飼育に!】
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床材の種類
床材に関しては大きく分けて人工物系と天然素材系があります。
人工物系に関してはキッチンペーパーや、ペットシーツ、防水シートなどが挙げられます。
天然素材系に関しては、砂や土、チップなどが挙げられます。
天然素材系に関しても、素材は天然のものですが人工的に加工しているという意味では人工物ではあります。
あくまで「素材が天然のもの」と捉えてください。
人工物のメリットについては、 衛生面の維持、誤飲の危険から生体を守るというのが大きなメリットかなと思います。
一方天然素材系に関しては、 レイアウト上の見栄え 生体の活性が上がる、などが挙げられるかと思います。
「生体の活性」に関しては、 勧めるポイントとしてちょっと難しいところで全ての生体に対して絶対的な効果があると断言できるものではないので、これについては実際のそれぞれの飼育者さんの飼育経験において、天然素材系にしたほうが生体の動きが良くなった、いきいき活動するようになったなどそういった体験に基づいて実感するものかと思います。
断言することは難しいですが、 あくまで私の今までの飼育上の経験として、ペットシーツやキッチンペーパーの状態の時にあまり動かずどちらかと言うとぐったりしたような感じの子が天然素材系の床材に変えるとよく動いて活発に生活するようになったっていうように感じたことはあります。
天然素材系の床材が選ばれない理由の一番大きなものが粒子上のものがおおく、誤飲の危険が高いとされていることだと思いますので、 生体が小さいとか、生まれて間もない、生体が床材をやたらとペロペロ舐めてしまう、あるいは床材をパクっと食べてしまう、そういったことが見受けられるようであれば人工物系のキッチンペーパーやペットシーツを選ぶのが良いかと思います。
それでは床材を順番に紹介していきたいと思います。
人工物系の床材
キッチンペーパー
まず人工物系の床材として、キッチンペーパーを紹介します。
キッチンペーパーは人工物系のなかでも特に手軽に交換することができ、また安価であるという部分でとても利用しやすいものです。
うんちをした時なんかはキッチンペーパーをポイと捨てて新しいものに交換すれば良いのでメンテナンスも楽チンです。
特にレオパやニシアフなど地表性のヤモリはうんちをする場所を決めてくれることが多いので、うんちをする場所と全体のキッチンペーパーを分けておくとうんちをした部分だけポイントつまむことができますのでとても簡単にメンテナンスができるかと思います。
このキッチンペーパーを全体に広げてその上にシェルターとか水入れとかおいてしまうとうんちのたびに全部のけて、床全面を交換しないといけなくなりますので、私個人としてはキッチンペーパーを敷く場合はいくつかエリアを分けて二つ折りなどにして敷くのが良いかなと思います。
キッチンペーパーを敷く場合のデメリットに関しては、生きた虫をエサ皿に入れておくのではなく、ケージ内に離してしまうような餌の与え方をした場合、コオロギやミルワームデュビアなどは、 隠れたり潜ったりする習性がありますので、 虫がキッチンペーパーの裏に入ってしまって、生体が餌を見つけられなくなることが起こりやすいということが挙げられます。
また、キッチンペーパーは浮きやすいので、生体自体がキッチンペーパーの下にもぐってしまうということもままあります。
ペットシーツ
ペットシーツについてはキッチンペーパーよりもコストがかかってしまうという部分がまず一つ目のデメリットになります。
またペットシーツはどうしても 縁に水色の部分があって、その部分が飼育者さんの好みによってはレイアウトを損ねると感じるかもしれません。
これもキッチンペーパーと同じように床全体に広げて敷いてしまうとレオパがうんちをした時にペットシーツを交換しようと思ったらケージ内のシェルターや水入れなどを一旦全て出さないといけなくなってしまうことになりますので この場合はペットシーツを適度な大きさにカットして、 生体がうんちをする場所辺りに、別途敷いておくのがいいかなと思います。
ペットシーツのメリットとしてはキッチンペーパーと同じく、 ケージ内の清潔を保ちやすいという点、そして誤飲の危険性がほぼない点です。
防水シート
続いて防水シートです。
防水シートのメリットは、メンテナンスの度に床材自体を交換しなくてもいいという点です。
ざらざらとした凹凸がありますので、生体も足を踏ん張ることができます。
またカットしてケージの底面の形に合わせることもできます。
日々のメンテナンスでは、生体が排泄をした時にはその箇所だけ拭き取って 殺菌スプレー殺菌防臭のスプレーで拭き取ってあげると、衛生面の維持もしやすいかとおもいます。
この方法はわたしも現在おこなっています。
デメリットとしては、ホームセンターなどの質のしっかりしたものだと、最初の購入費用が少し高いことです。
100均などで購入すると費用を抑えることも可能ですが、その場合、購入時に防水シート自体に少したたんでいた時の癖がついてしまっていることがあります。
天然素材系の床材
【ウォールナッツサンド】
まずはウォールナッツサンドです。
ウォールナッツサンドはくるみ殻を砂状に粉砕したものになります。
天然素材であるために誤飲しても排出されますと言われていますが、人間でも食べものですら詰まらせてしまうということはあることですので、この辺は他の生き物でも同じように考えてるべきかと思います。
特にくるみというのは消化されにくいっていうのは何となく想像がつくかと思いますので、たとえ天然のものであっても固形であればどんなものでもその粒が腸などに詰まってしまうっていう可能性は十分に考えられます。
使ってみる場合はその後うんちなどはよく観察し、「食べた後にちゃんとうんちが出るか」、「出てきたうんちにくるみ柄が混ざっていないか」などを日々しっかり飼育者さんの方でチェックするようにすべきでしょう。
また砂系の床材は粒が固く小いので、水分に吸着するという性質があります。
人工フードなど水分を使用して生体に与えるようなものをサンドの上に落としてしまった場合その粒が人工フードにくっついてしまい、そのまま生体が食べてしまう可能性があるので、餌をあげる際はキッチンペーパーやお皿などを下に敷いた上で与えるようにしてあげると良いかと思います。
また、霧吹きをする際に関しても、 床面に水分を持たせようとしてしまうと砂が水分にくっついてしまいますのでそこを歩いた生体にもこの砂粒がつきやすくなってしまいます。
砂系の床材を使用する場合は床面に霧吹きをしようとするのではなく側面や物に対して霧吹きをするようにして床に関してはあまり霧吹きをしないようにするなどの配慮が必要かと思います。
なのでこういった性質からサンド系に関しては湿地帯の子ではなく乾燥帯に住んでいる子に使うのがお勧めです。
レオパに関してはケージ全体に湿度を持たせる飼育方法とピンポイントでシェルターなりケージの一部なりに湿度が高い場所を作ったり水入れをおいて生体が自分から水の中に体を濡らしたりして自分で体の水分を調整したりするようにできるようにするような乾燥した空間の中に湿度の高い場所を作る飼育方法があります。
ケージ全体に湿度を持たせたい場合に関しては砂系の床材は不向きとなります。
天然素材系の床材を使いたくて、ケージ全体に湿度を持たせたい場合は、ハスクチップやソイルなどの土系を選択した方がいいです。
砂系を選択する場合は、床面に湿度を持たせという部分では期待できないと思ったほうがいいでしょう。
カルシウムサンド
カルシウムサンドは天然岩石を粉砕した砂です。
このカルシウムサンドに関しても、大体は先ほどのウォールナッツサンドと同じようなメリットデメリットになります。
ウォールナッツサンドに関しては、 消臭効果があるっていうのがメリットの一つですが、カルシウムサンドに関してはそういったメリットは特にないと思いますので、もし消臭効果を期待されるのであればウォールナッツサンドを選ばれるのが良いかと思います。
カルシウムサンドは天然岩石を砂状に粉砕したものとなります。粒自体はウォールナッツサンドより細かいです。
誤飲の危険性に関しては、こちらも 販売サイトなどの使用者さんのレビューで天然成分だから誤飲しても大丈夫というようなコメントがある場合もありますが、やはり粒なので一度に大量に誤飲してしまったりした場合なんかはどうしても詰まる可能性っていうのはゼロではないと思います。
例えばこういったサンド系を使いたいけど誤飲のリスクをちょっと減らしたいなとかいう場合であれば、薄いレンガがホームセンターなどに売られてますので、砂の上に置いてちょっと埋めてあげるといいかなという風に思います。
もちろんサンド部分を舐めてしまうと誤飲のリスクはあるのでこれで100%防げるというわけではないですけれども、
レイアウトも兼ねてちょっとだけ防衛策もしておきたいなっていう場合なんかには試してみていただければ良いかと思います。
ハスクチップ
ハスクチップはヤシ殻を粉砕したものです。
ハスクチップを使用するメリットに関しては、先ほどの砂系よりかは水分を吸収しますので、保湿効果もあります。
一つ一つのチップの粒が大きいので生体があえて自分の意志で食べようとか、餌と間違えてかぶりつくなどしない限りは、ペロペロしたぐらいとかでは口の中に入りづらいので、有機物系の中では誤飲のリスクは多少下がるように感じます。
もちろんゼロではありませんので、ハスクチップを使用する際も、しっかりと生体の様子や癖やうんちなどを飼育者さんの方で 観察する必要はあります。
ハスクチップに関しては砂よりも掘って潜り込みやすいので、潜る性質がある子にはおすすめです。
うちのニシアフだと、ハスクチップを掘って水入れの下に潜り込んで寝床を作っていたこともあります。
一方、ハスクチップのデメリットの一つがうんちが分かりにくいという点です。
色的にも、チップの大きさ的にも、排泄物が見分けにくくなります。
土系
続いて土(ソイル系)です。
この材質に関しては私はまだ使用したことがありませんが、赤玉土や デザートソイルなどが使用されていることが多いかと思います。
赤玉土だと床材としてはわりとコスパがいいとおもいます。
ソイル系のメリットは、 保湿性が高いことです。ケージ全体に湿度を持たせたい、床面も湿らせたいなど、そういった場合には土系の床材を選ぶのがいいかとおもいます。
デメリットになるかはわかりませんが、粒々ではあるものの、土を固めたものなので、崩れやすいという点があげられます。
ソイル系のものでも、商品によってはバクテリアが入っていたり、消臭成分が入っていたりなど。 商品としてのメリットなどもそれぞれありますのでそういった点も踏まえて選んでみるのがいいかなという風に思います。
うちではこういったテラリウムサンドというものを購入してみました。
これ自体は生き物をいれるかはまだわかりませんが、テラリウムをしてみようと思って買ってみたものです。
これは主に湿地帯の子向けの砂となりますので、ハイナントカゲモドキとか、今回のテーマのヤモリではありませんが、アカメカブトトカゲとかそういった子向けになります。
もちろん、だからといってレオパやニシアフに使ってはいけないということではありませんが、あまりぐちょぐちょにしないように気を付けて使用するのが良いかと思います。
実際に使ってみたらまたレビューしてみたいとおもいます。
「地表性ヤモリの床材比較!レオパードゲッコー、ニシアフリカトカゲモドキ、アンダーウッディサウルスミリィなどの飼育に!」のまとめ
今回はレオパードゲッコーやニシアフリカトカゲモドキ、アンダーウッディサウルスミリィなど、地表性ヤモリの床材について紹介しました。
これから飼育を開始されるかたや、床材を変えてみようと考えている人の参考になると嬉しいです。
また今後も、新しい床材を取り入れたときは紹介したいとおもいます。